ペルテス会設立経過
(平成15年6月9日)


全国ペルテス病保護者等連絡会
代 表  飯盛 由美子


私の娘(小学2年生)は,平成14年2月28日から「左ペルテス病」治療のため,宮城県仙台市太白区秋保町にある児童福祉法に基づく肢体不自由児施設の宮城県拓桃医療療育センター(「拓桃センター」)に単身入院中です。先生から「完治までは2・3年」と言われていますが,「治療中である。ほとんどが完治する」という理由から障害者手帳の交付は受けられません。
治療は,Aキャストと呼ばれる「両足装具」で両足の腿から足首まで装具で固定し,大腿骨骨頭に負担を掛けずに当該骨頭の再生を待つものです。
この装具は,「夜寝るとき,パンツやスカートをはくとき,トイレのとき」も外せません。唯一外せるのは,お風呂に入るときだけです。また,膝を自由に曲げることもできませんし,立つことも歩くこともできません。日常生活において,ペルテス車と呼ばれる特製の車イス生活を余儀なくされている「事実上の身体障害者」です。
私は,毎週金曜日,約75キロの道程をバスと電車を利用して車イスの娘を自宅(宮城県石巻市)に連れて来ます。日曜日に,主人の車で拓桃センターに送って行きます。
娘と一緒に出掛けるとき駐車場に困り,平成14年6月に石巻警察署から「駐車禁止解除許可」をいただきましたが,この許可は石巻警察署管内でしか適用になりませんし「通院のためだけ」という条件付でした。これでは不便なので宮城県公安委員会に「事実上の障害者」が利用する場合も,障害者手帳の交付を受けている人が適用となる「交通規制の対象から除く車両」に該当なるよう宮城県道路交通規則を改正してほしいと要望しましたが,「規則改正の予定はない」という回答でした。なお,この件に関してのやり取りは,平成14年6月から平成15年4月までの間,4回に及びました。(詳細はこちら
その他,石巻税務署や宮城県道路公社へも障害者手帳の交付を受けている人と同様の扱いとなるよう要望しましたが,結果は「ならない」でした。なお,石巻税務署からは「要望は国税局に伝えます」というお話をいただきました。
私達夫婦は,「年単位という長期にわたり障害者手帳の交付を受けている人と同じ状態であるのに,どうして同じ制度を受けられないのだろう。」という素朴な疑問を持ち上記のような要望を行ってきました。
小学校入学を目前に親元を離れ単身拓桃センターに入院することになり,親子共々辛い日々が続いています。しかし,娘の病気により,人として親として多くのことを学ぶことができこれも「ペルテス病」のおかげさまと感謝しております。
このような中,インターネットを通じ,他にも私達と同じような思いをしている保護者の方々がいることを知り,皆で「ペルテス病の子供や保護者が生活しやすい環境をつくろう」と拓桃センター,国立療養所西多賀病院(宮城県仙台市)やインターネットで出会った保護者の方々に呼び掛けペルテス会を結成しました。ペルテス会の活動が,現在そしてこれから先ペルテス病と闘うご家族のお役に立てればと願っています。
なお,「滋賀県立小児保健医療センター整形外科」「ペルテスとだんごHOUSE」「じゃりんこHOUSE」「wacky family'sNOTE」等のホーメページでペルテス病に関する多くのことを知ることができ感謝しております。
※娘は,平成15年5月に右脚もペルテス病になりました。もう暫く入院生活が続きます。
上記※印のとおり,平成15年5月MRI検査の結果,右脚もペルテス病と診断されましたが,平成16年5月のMRI検査の結果,ペルテス病ではない,と診断されました。
娘は平成17年3月25日に退院しました。3年1か月(1,122日)の入院生活でした。


会員数・相談役・主な要望事項