「ペルテス病治療中の子どもへの助成に関する請願書」
請願人 飯盛由美子 他1

1 請願の要旨
治療のため、数年に及び車椅子生活を余儀なくされ身体障害者手帳被交付者と同様の状態にあるペルテス病の子供達が、石巻市が2級以上の身体障害者手帳被交付者に対して行なっている「タクシー運賃または自動車燃料費の助成」を受けられるよう請願いたします。

2 請願の理由
ペルテス
病は,小児股関節の大腿骨骨頭が原因不明の血行障害により壊死におちいる病気で、3歳から12歳前後の子供に好発し、「骨頭の壊死、消滅そして再生」という経過を辿りますが、発症初期の時点から適切な治療を行なえば多くの場合が治ります。
宮城県内でペルテス病の治療を行っているのは、独立行政法人国立病院機構西多賀病院と児童福祉法に基づく肢体不自由児施設でもある宮城県拓桃医療療育センターの2医療機関で、治療方法は、ほとんどが両脚装具治療です。

治療期間は、発症時の年齢や骨頭壊死の範囲等により個人差もありますが、発病が低年齢の場合は平均で2年から3年、高年齢の場合は5年位掛かる、と言われております。

両脚装具の場合は、ほとんどが寝るときもトイレのときも装具を外すことはできず、唯一外せるのはお風呂のときだけで、立つことも歩くこともできず車椅子の生活を余儀なくされます。このように年単位で数年に及び身体障害者手帳被交付者と同様の状態にありながら、「治療中である。後遺症が確定した状態で無い。」という理由から身体障害者手帳の交付を受けられません。
このようなことから、入院期間中に必要な車椅子購入に対する助成や、毎週、自宅療養のため自宅に帰る子供の送迎時に利用する有料道路通行料の割引、出掛けるとき利用するタクシー・バス・JR運賃の割引の適用を受けることができません。また、入院中における保護者の負担は市民税や所得税が基準となっておりますが、税法上の障害者控除の適用も受けることができません。このように、ペルテス病の子供や保護者は精神的・経済的負担を強いられております。

石巻市では、2級以上の身体障害者手帳被交付者にタクシー運賃または自動車燃料費の助成を実施しておりますが、ペルテス病治療中の子供が両脚装具のため身体障害者認定基準の2級以上相当の状態にある場合、当該助成を受けられるよう請願するものであります。ペルテス病の発症率は、10万人に5人ともいわれております。現在ペルテス病とけなげに闘っている子どもや保護者、そしてこれから先ペルテス病と出会う子どもや保護者のため、よろしくお願い申し上げます。


請願採択通知です。
平成16年12月16日石巻市長に請願を行い、市長がその場で担当課に「助成要綱制定」の指示を出しました。
お蔭様で平成17年4月「要望」が実現しました。

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